花見の季節が到来。春の日本酒「春酒」特集!

4月を間近に迎え、公園の木々を見ているとようやくソメイヨシノが咲き始めてきました。
今年の3月は少し寒かったり雨風が強いせいか桜の開花が遅かったですね。
とは言ってもお花見の時期はもうすぐです!

寒い冬を越して新たな始まりを迎える春には、酒屋の店頭に「春酒」が並び見ているだけでワクワクします!
今回は春酒のご紹介とお花見の歴史について綴っていきたいと思います。


ー目次ー

  1. 日本酒にも四季がある!
  2. 春酒の特徴とは?
  3. 花見の始まり
  4. 花見酒の由来
  5. まとめ
  6. 善波おすすめの春酒

日本酒にも四季がある!

春先になると酒屋の店頭に「春酒」が並ぶように、日本酒にも季節と同じく四季があるのはご存じですか?
一年を通して美味しく飲める日本酒ですが、季節によって熟成度が違うため、その時期にしか味わえない季節限定の日本酒があるのです。

冬酒(新酒・しぼりたて)12月~3月
春酒3月~5月
夏酒5月~7月
秋酒(ひやおろし・秋あがり)9月~11月

「夏酒」や「ひやおろし」など、文字だけ見たことある方やなんとなく聞いたことある方も多いと思います。
上記のように、冬から新酒がスタートし、春には華やかな春酒が顔を見せ、夏には爽やかで軽快な日本酒で涼を感じ、秋にはひと夏を越して熟成されたひやおろしが堪能できる。といったような具合で日本酒好きとしては一年中楽しみが満載となっております!

春酒の特徴とは?

季節ごとの日本酒にはそれぞれ魅力があってひとつひとつご紹介していきたいところですが、今回は、春酒特集ですので春酒の特徴について見ていきましょう。

毎年3月~5月ごろにかけて販売される春酒ですが、最近ではシーズンに先駆けて2月ごろから既に販売されることが多くなっています。
春酒の特徴は何といってもラベルやボトル、名前などのビジュアルです。
桜の花やピンク色を採用した華やかなボトルデザインが多く、また、名前には「春(スプリング)」や「香る」など季節を連想させるワードが入っていて、どんな味わいがするのだろうと楽しみなデザインとなっています。

他にも桜の花びらが舞っているように見える「うすにごり」、うっすらと濁っていてお米の旨味が強く感じられる「おりがらみ」なども、春に発売される商品が多いタイプのお酒です。
キラキラとしたかわいらしい見た目のものが多いので、新生活の贈り物や春の宴会の場などにもピッタリです!

中には、名前やラベルなどに春酒と称していないものでも、この時期限定でラベルがピンクになっていたり、桜がデザインされたボトルになっているようなさりげない春酒もあるので、そういった隠れ要素も探すのも春酒の楽しみ方だと思います♪

春酒の味わい

それでは、春酒の味わいについてご紹介していきます。
春らしくフレッシュですっきりとした飲み口が特徴で、ボトルのデザインと同様に華やかな香りが漂ってきます。
また、甘みと苦みのバランスが良いので、春の旬の食材との相性もよく、食事とともに春を楽しむことが出来ます。

その他にも桃色酵母を使用して桃色に仕上げた「桃色にごり」などもあり、にごり特有のクリーミーな舌触りとさっぱりとした味わいが特徴です。
にごりは低アルコールなものが多く、桃色の見た目も非常に愛らしいのでお酒の苦手な方や女性の方に特におすすめです。

立春朝搾り

春酒といえば【立春朝搾り】の存在も忘れてはなりません。

一般的な春酒とは時期が異なり、書いて字の如く立春の日の朝に搾った数量限定の祝い酒です。
毎年、節分の夜から一晩中、もろみを搾り続け、立春の早朝に搾りあがったばかりの生原酒をその日の夜にお届けします。

朝搾りのお酒をその日のうちにいただけるなんてこのうえなく贅沢でありがたいですね。
火入れをしない生酒原酒なので躍動感あふれる味わいとフルーティーな香りをお楽しみいただけます。

この立春朝搾りは、搾り上がりが「立春の日」と決まっているため出来上がりが早すぎたり遅すぎたりしないよう、完璧な管理と緻密な調整が必要とされ、「大吟醸より神経を使う」という杜氏さん泣かせのお酒です。
搾り上がったらすぐに瓶詰めして出荷しなければならないため、この日、蔵人たちは夜中から、ときには徹夜での作業を行います。
本当にこのような貴重なお酒を提供してくれる蔵人さんたちには頭が下がる思いですし、しっかりと味わって噛みしめなければなりませんね!

2024年の立春朝搾り参加蔵元は43蔵。
立春朝搾りは各蔵元の近郊にある日本名門酒会加盟の酒販店でしか買えません。
詳しくは、日本名門酒会の公式サイトをご覧ください。

また、お酒の善波オンラインショップでは、多満自慢の立春朝搾り2024年&2023年飲み比べセットを販売していますので、是非今年のフレッシュ感と昨年の熟成された味わいをお楽しみください!

【東京】多満自慢「立春朝搾り」純米吟醸生原酒(令和6年&令和5年飲み比べセット)720ml×2

花見の始まり

春酒とくればやはり欠かせないのがお花見ではないでしょうか。
満開の桜の下で季節限定の春酒と共に花を愛でるといったシチュエーションは至福の瞬間だと思います。

毎年、春の恒例行事となっている花見ですが、その始まりは平安時代にまで遡ります。

そもそも平安時代よりも前、奈良時代の人々は桜よりも梅を愛でていたそうです。
当時の貴族が中国(唐)から伝来した梅の花を好み観賞する風習があり、奈良時代の万葉集には梅が題材の歌が多く記録されております。
それほど当時の日本人にとっては桜よりも梅が身近な存在であったことがうかがえます。

時代が流れ、平安時代に遣唐使が廃止されたことをきっかけに、日本人にとって神聖な木と扱われていた桜が見直されました。
貴族が桜を見ながら歌を詠んだり、蹴鞠(けまり)を行うなど桜を中心とした催しが開かれることになりました。
次第に農民の間でその年の豊作を願って桜の下で宴会をするようになったといいます。
この宴こそが花見の原型であり、ここから「花見と言えば桜」と言われるようになったのです。
平安時代前期の古今和歌集には、桜を題材としたものが多く詠まれています。

庶民がお花見を楽しむようになったのは江戸時代の寛文年間(1661~1673年)の頃からです。
当時は寺社の境内に咲く桜の観賞でした。
享保年間(1716~1736年)に八代将軍吉宗が、飛鳥山や隅田川堤、小金井堤などに数千本の桜を植えて庶民のお花見を奨励したことにより現代のお花見のスタイルへと移り変わっていきました。

花見酒の由来

花見の席で飲む日本酒のことを「花見酒」と言います。
俳句において春の季語として使用されるなど、今では当たり前のように私たちの日常で使用されている言葉ですが、花見酒という言葉の由来は、古典落語の演目「花見酒」から来ているそうです。

また、現在の桜を愛でながら日本酒を飲む「花見酒」のスタイルとなったルーツには、あの天下人で有名な「豊臣秀吉」が深く関係しています。

慶長3年(1598年)、京都・伏見の醍醐寺(だいごじ)で「醍醐の花見」が行われました。
豊臣秀吉の側室である淀殿(よどどの)を始め、諸大名や配下の女房女中など1,300人もの親族や側近が参加した大規模な宴と伝えられています。
醍醐の花見のために、全国から700本もの桜が醍醐寺の境内に移植されたそうです。

そんな宴をさらに盛り上げようと集められたのが、日本全国の名酒でした。
桜の花を静かに愛でていた平安時代の貴族たちとは違い、豊臣秀吉ら一行は桜の木の下で日本酒を飲み交わしながら大いに盛り上がったそうです。
この醍醐の花見こそが、花見酒のルーツと考えられています。

その後、江戸時代になると花見の文化は庶民にも広く浸透。
江戸時代の中期~末期頃には、現在の日本に生息する桜の8割を占めている「ソメイヨシノ」が作りだされ、桜とともに花見酒も全国に広がっていったのです。

今ではソメイヨシノが桜の代名詞となっていますが、野生種の桜も一斉に咲かせた姿は圧巻です。
野生種の代表的な3種がヤマザクラ、エドヒガン、オオシマザクラです。
なかでもヤマザクラは日本人にとってとても身近な存在でした。
古来より春の到来を知らせる花樹として馴染み深く、江戸時代まで花見といえばヤマザクラがその対象だったのです。

今年のお花見は野生種の桜を目指して計画するのも良いかもしれませんね!

まとめ

今回は、春酒についてご紹介させていただきました。

日本酒には四季ごとに発売される限定酒があり、春酒は新生活にふさわしい桜やピンクのラベルデザインのものが多いです。
味わいもフレッシュですっきりとした飲み口で、ボトルと同様に華やかな香りが楽しめます。

中には、桜の花びらが浮かんでいるように見える「うすにごり」や桃色酵母を使用した「桃色にごり」という春酒もあり、見た目と味わい両方で楽しめるのが特徴です。

また、春酒の発売に先駆けて、毎年立春の日の朝に搾り、その日の夜に届けられる祝い酒「立春朝搾り」も春に飲むお酒としてリストに入れておいてほしい一本です!
火入れをしていない生酒のためとても新鮮な舌触りとフルーティーな香りが楽しめます。

日本人は古来より花を愛でてきた歴史があり、もともとは貴族の楽しみから始まり、やがて農民が豊作を願う宴会へと変わり、江戸時代にはソメイヨシノの開発とともに、庶民が桜の木の下で花見を楽しむスタイルへと移り変わっていきました。

桜を愛でながら美味しい日本酒をいただくだけでも十分なご褒美ですが、春酒や花見の歴史などを知って改めて花見酒をするとさらに特別感が感じられると思います。
長い年月をかけて確立されてきたお花見を是非お楽しむください!

善波おすすめの春酒

それでは、最後に善波さんで販売されている春酒をご紹介したいと思います。
定番の銘柄から渋いチョイスのものまで厳選された春酒が揃っているので、お気に入りの一本が見つかるはず!

お酒の善波オンラインサイトでは、カテゴリーページでまとめられているので是非そちらもチェックしてみてください!

【栃木県】忠愛 中取り純米吟醸「夢ささら」720ml

栃木県が誇る酒米「夢ささら」使用♪

昨年は即完売した人気の純米吟醸酒です!
パイナップルやメロンを感じさせる綺麗な香りと味わいがバランスよくまとまっています。
柔らかくソフトな口当たりになっており、甘すぎず甘くなさすぎず、幅広いお料理とお楽しみいただけます♪

地域栃木県
使用米夢ささら(栃木県産)
精米歩合55%
日本酒度+1
アルコール度数16度
内容量720ml

【栃木県】七水 FOUR SEASONS SPRING 生酒 720ml

春にピッタリな優しい甘酸っぱさ♪

『心躍る酒を』コンセプトにChallenge&Changeで醸す栃木・虎屋本店『七水(しちすい)』。
爽やかな柑橘系の香り、やさしい甘酸っぱさが心地よく広がります。
『食』との相性を引き立てる、春らしいフレッシュな味わいです♪

蔵元冨川酒造
蔵元虎屋本店
地域栃木
使用米五百万石・コシヒカリ
精米歩合65%
日本酒度-1.2
アルコール度16度
内容量720ml

【三重】若戎 純米大吟醸「春だもん」義左衛門 2024年 720ml 限定 地酒 日本酒 春酒

ワイングラスでキリッと冷やして楽しむ春だもん♪

春らしい華やかな香りと、さらっとキレのいい春の味わい🌸

ワイングラスで香りを楽しみながら、食前酒も最適です♪白身魚のカルパッチョや、菜の花を使った前菜などと一緒に味わうのもおすすめです!!

蔵元若戎酒造
地域三重
使用米山田錦
精米歩合50%
アルコール度15度
日本酒度+1.2
内容量720ml

【秋田】福乃友 春純吟「秋田犬ラベル」 2024年 720ml 限定 地酒 日本酒 春酒

秋田犬ラベルシリーズの春限定酒♪

今シーズンの寒い時期にじっくりと発酵、低温でじっくり香りを逃さないように醸しました。春にふさわしいやさしい香りと、春野菜のお料理とも相性バッチリの旨みのある味わい。
見た目のかわいさだけではない、中身も本格派の純米吟醸酒です!!

蔵元福乃友酒造
地域秋田
使用米ぎんさん
精米歩合60%
アルコール度16度
日本酒度-1.0
内容量720ml

【山形】栄光冨士「暁乃翼」純米無濾過生原酒 おりがらみ 2024年 720ml 限定 地酒 日本酒

春を待ちわびる白いおりがらみの純米酒♪

ガス感があり、桃を想わせる香りのよい飲み口に華やかな甘みと酸味がバランス良く、程よい苦みがあと味をスッキリとさせます!
マスカットや白葡萄のような上品な甘みと酸後キレが良いので、食中酒としてもお楽しみいただけます♪

蔵元冨士酒造
地域山形
使用米はえぬき
精米歩合65%
酵母協会10号系
アルコール度16.6度
日本酒度-5.0
酸度1.7
内容量720ml

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粋凛華

浅草出身の外国育ち。日本酒の美味しさに魅せられ、少しでも魅力を発信出来ていければと思います。趣味のガラス細工をしながら育児に奮闘中です♪

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