日本酒と新型コロナウイルスの意外な関係？

本日は、日本酒と新型コロナウイルスの関係性について綴っていきたいと思います！

ー目次ー

1. 日本酒とコロナウイルスの関係性を知ったきっかけ
2. 日本酒に多く含まれるアミノ酸(5-ALA)がウイルス増殖を阻害する？
3. アミノ酸「5-ALA」とは？
4. 日本酒に含まれる「5-ALA」含有量
5. アミノ酸効果を狙うべし！
6. 日本酒と放射線防護効果について
7. おすすめの純米酒5選
8. まとめ
9. 追記記事

日本酒とコロナウイルスの関係性を知ったきっかけ

先日、医者をしている友人から久しぶりに電話があり、
「元気にしてる？」「久しぶりに会いたいね～」といった感じで世間話をしている中、話題は新型コロナウイルス関連に移り、

「そういえば日本酒がコロナに効き目があるみたいだよ。」

といった耳よりな情報を入手することに！
そして、それを聞いた瞬間、日本酒好きな僕にとっては何故だか誇らしい感情が芽生えました(笑)

友人曰く、旅先の酒蔵に訪れた際、蔵元の人に日本酒とコロナウイルスの関係性について話したところ
「そういったことは是非もっと世の中に広めていってほしい！！」
と言われたそうです。
確かにコロナ渦でお酒離れが進んでしまった状況の中、酒蔵にとっては一筋の光のような話題ですよね！

僕も酒屋に勤めている身として是非貢献したいと思い、皆様に情報をお届けさせて頂きます(*^^*)

日本酒に多く含まれるアミノ酸(5-ALA)がウイルス増殖を阻害する？

2021年2月8日、長崎大学は国際誌に掲載した論文にて、サプリメントとしても市販されている「５－アミノレブリン酸（5-ALA）」が新型コロナウイルスの増殖を１００％阻害するとの研究結果を発表しています。

長崎大学の北潔教授のチームによる研究では、試験管内で一定量以上の「５－アミノレブリン酸」を投与すると、ウイルスの増殖が抑制されることを確認したとのこと。
「おそらく効くだろうとは思ってましたけど、ある一定の濃度以上だと本当に１００％増殖を阻害する。これだけきれいなデータが出るのは驚き。」（長崎大学 熱帯医学・グローバルヘルス研究科 北潔教授）

論文：5-aminolevulinic acid antiviral efficacy against SARS-CoV-2 Omicron Variant in vitro
長崎大学HP：https://www.nagasaki-u.ac.jp/ja/science/science225.html

まさにこの「5-アミノレブリン酸（5-ALA）」が日本酒に多く含まれているというわけなんですね！

んん～既に一年前にこのような研究結果が出ていたなんて驚きでした！！
長崎新聞などでは随時掲載されていたようですが、大手メディアではあまり報道しないのは疑問を感じてしまいます…

アミノ酸「5-ALA」とは？

この救世主のような「5-アミノレブリン酸(5-ALA)」とは一体何者なんでしょうか！？

「5-ALA」とは、日本酒や納豆などの発酵食品に多く含まれている天然のアミノ酸のことです。
ヒトや動物・植物などあらゆる生命体の細胞の中で作り出されるもので、「生命の根源物質」とも呼ばれ、36億年前の地球生命誕生時から存在するアミノ酸なのです。
ヒトや動物・植物は細胞内のミトコンドリアという細胞小器官でエネルギーを作り出すことで生命活動を維持しています。このミトコンドリアが機能するためには、「5-ALA」が非常に重要な役割を果たしています。
5-ALAは、最終的にミトコンドリアの中で「ヘム」という物質に変化します。ヘムは「シトクロム」というエネルギーを作り出すために必要不可欠なタンパク質の成分となります。
また、すでに10年以上前から健康食品、化粧品、ペットサプリメント、飼料、肥料に活用されている非常に安全性の高いアミノ酸ということが分かりますね(^^)

では、なぜ日本酒に「5-ALA」が多く含まれているのしょうか？

磨き上げた酒米と鉄分の少ない水で醸された日本酒では、糖分をアルコールに変える働きを持つ酵母の育成のためにヘムが不足し、代償効果として「5-ALA」が 過剰生産されるため、含量が高いと推定されています。
（参考：生物工学　第95巻　第9号『臨床試験に基づいた5-アミノレブリン酸 リン酸塩含有機能性表示食品の開発』（2017））

長崎大学は、この「5-ALA」を用いた新型コロナウイルス感染症患者に対する臨床実験を昨年2月に実施しており、治療薬開発へ特許も取得しているようです。
さらに今年の4月にはオミクロン株に対しての抑制効果も確認したことを発表していることから大きな期待が寄せられますね(^_^)

「5-ALA」のスペックの高さに感心すると共に日々僕たちの身体を維持してくれることに感謝です！

日本酒に含まれる「5-ALA」含有量

こちら、食品中に含まれるALAの含有量の表なんですが…

他の食品に比べて日本酒だけALA含有量の多さが際立っていますよね！！

70～353と振り幅が大きいのは、精米歩合であったり、酵母の酒類、仕込み水、火入れの回数など日本酒特有の製法に起因してくるものだと思われます。

また、ワインなんかも含有量が多くて酒屋としては嬉しい限りです(笑)

ただし、上記の食品からコロナを阻害するような5-ALA量の摂取を試みる場合、大量に摂取する必要があるため現実的ではないようです。つまり、新型コロナウイルスの予防や治療に必要な5-ALA量を、日本酒から接種するのは現状難しいと言えるのです( ﾉД`)

アミノ酸効果を狙うべし！

とは言え、日本酒が我々の身体にまったく必要無い訳がなく、
「むしろ豊富なアミノ酸を摂取して健康になってしまおう」と考えを変えてみるのはどうでしょうか(笑)

それでは、

日本酒なら何でも良いのか？？

というわけではないのが、このお酒の面白い所なんです！

日本酒には20種類以上のアミノ酸が含まれており、天然保湿成分のあるセリン、グリシン、アスパラギン酸などは美肌効果にも繋がります。
もちろん呑みすぎは良くないですが、適度に摂取する分には良いこと尽くしです♪

ただし、このアミノ酸はお米の周辺部分に多く含まれているため
酒米の周りを削って芯の部分を使用する「純米吟醸」や「純米大吟醸」は少量になってしまうのです…

そこで！！アミノ酸の効果をしっかり狙いたいなら純米酒です！！！

精米歩合の低い純米酒は、お米本来の旨味や深いコクが味わえるだけではなく、醸造アルコールが添加されていないので余計な成分を摂取してしまうこともありません。
こういったことも気にしながらお酒を選んでみても面白いかもしれませんね(^_-)-☆

日本酒と放射線防護効果について

少し本題とは反れますが、日本酒と人体に与える影響についてのお話をご紹介したいと思います。

日本酒には放射線から守ってくれる効果があると風の噂で聞いたことがあり、少し調べてみたところ、秋田大学名誉教授の滝澤行雄教授が掲載した「日本酒の放射線防護効果」という研究レポートがありました。

2011年の東日本大震災による福島第一原発事故などを受け、放射線から防護できる効果的な防護剤や緩和剤の開発が重要な課題だと位置づけた滝澤教授は、これまで動物実験などで天然由来の抗酸化物質が防護効果を示す点に着目し、「純米酒」を研究課題にしました。
純米酒、食塩水、エタノールをそれぞれ投与したマウス実験の結果、純米酒を投与したマウス群では生存日数の延長が見られ、生存率は80%と極めて高く、食塩水とエタノールを投与したマウス群よりも優れた防護効果を示したと記されています。

また、これに加えて日本酒と原爆の関係についても記されています。
広島市に原爆が投下される前夜、爆心地から1km以内にある広島大学醸造学科の教授ら8名は、日本酒を飲み始め、朝まで大量に飲酒をしていました。その状況下で被爆しましたが、放射能による阻害を受けず原爆症にならなかったようです。
また、その後の調査により、酒を飲む習慣がなかった人は被爆後に死亡する確率が極めて高かったとのこと。
（参考：公益社団法人日本アイソトープ協会　Isotope News 2014年8月号 No.724）

これだけでも日本酒の役割というのは計り知れないものであり、先人たちの知見や発酵技術などの素晴らしさに感銘を受けるばかりです。

おすすめの純米酒5選

これまで日本酒についてあれこれ語らせていただきましたが、最後に当店おすすめの純米酒5選をご紹介していきたいと思います(*’▽’)
是非参考にしていただき、今後のお酒タイムを楽しんでいただけれたら嬉しいです！
商品ページにも飛べるので良ければご覧になって下さい(^^)

★金鶴 風和 720ml

佐渡産減肥栽培米を使用。
約半分まで磨き上げ、低温で長期醗酵し吟醸造りを行いました。
やや辛口仕立てですが、口当たりにほのかな甘さとやさしい酸があり、 名前の通り柔らかで、心地よい風のような清々しい味わいの純米酒です。

★安芸虎 山田錦 純米酒 80%精米 1800ml

山田錦精米80%というあえて低精米のお酒を丁寧に醸し、爽やかでボディー感のあるしっかりした味わいと、キレの良さを出しました。酒造好適米山田錦だからこそ出せる味わいです。
濃いめの味の料理とも相性が良く、新感覚の食中酒としてお楽しみいただけます。
燗にすると、より暖かみが増します。
今年は寅年ですので縁起が良い純米酒ですね。

★司牡丹 純米生酒 裏 【夏の生酒】 1800ml

毎年人気の限定品「夏の生酒 裏バージョン」です。
2015年の発売以来、毎年早期完売の人気商品「純米 生酒 裏バージョン」が今年も発売となります。
今年は米もほど良く溶け、味乗りの良いフレッシュな純米酒に仕上がりました。
司牡丹らしいキレの良さや、生酒らしいメロンのような風味が感じられる味わいです。
醗酵日数は短めでしたが、健全な発酵によって、香味のバランスが取れたお酒になっております。
反転ラベル、裏ルート出荷の限定酒を是非味わってみて下さい。

★七賢 風凛美山 純米酒 1800ml

甲斐の国らしい｢風林火山｣をもじった｢風凛美山=ふうりんびざん｣という酒銘。
ひとごこちとあさひの夢を70％精米して、901号酵母で醸した純米酒。
１月搾りの一回火入れ酒ですが、さらっと飲みやすくて、やや辛口、酸味もあることから、食中酒に向いているお酒です。

★臥龍梅 純米酒 1800ml

麹米、掛け米ともに、60%まで精米した五百万石を使用。
穏やかな香りと柔らかい口当たり、豊かな旨みを感じる、二度火入れの純米酒。
静岡県、三和酒造が造り出す、コストパフォーマンスに優れた1本。

まとめ

いかがでしたでしょうか？
日本酒と新型コロナウイルスの関係性だけではなく、日本酒が秘めている力など新たな発見もあったのではないでしょうか。
今回ご紹介させていただいた内容は、日本酒が必ずしも新型コロナウイルスの感染予防や防止に効果があると断言できるものではないですが、日本酒には豊富なアミノ酸と共にアルコールによる血行促進で代謝が高まり疲労回復効果など健康維持に大きく期待できます。
ウイスキーなどの蒸留酒も良いですが、われわれ日本人が元来たしなんできた日本酒を適度に飲んで健康を維持できれば良いかなぁと思います(*^^*)

追記記事

・日本酒で免疫力を高める ～コロナ対策のカギ～