古城の街「犬山」の日本酒

前回の投稿よりかなりお久しぶりとなってしまいましたが、相変わらず日本酒ライフを楽しんでおります。
ところで、皆さん、突然ですが愛知県の犬山市という場所をご存じでしょうか?
お城や歴史好きな方には馴染みのある場所かもしれませんが。

実はわたくし、この犬山市に少しばかり縁がありまして、何度か訪れているのですが、昨年知り合いにとても美味しい犬山の地酒をいただいたので犬山市の魅力と共にご紹介したいと思います。


ー目次ー

  1. 愛知県 犬山市
  2. 犬山市に酒蔵は何軒ある?
  3. 山廃仕込純米酒「風流宴船」をレビュー
  4. 東洋自慢酒造のお酒はどこで買える?
  5. 山廃仕込とは?
  6. 国宝「犬山城」
  7. 過去と現代が調和した城下町の魅力
  8. まとめ
  9. 善波おすすめのお酒

愛知県 犬山市

愛知県犬山市の位置は上の地図の通り、愛知県の北西寄りです。
ちょうど木曽川が岐阜県との県境になりますね。


名古屋駅から名鉄で30分前弱(準急や特快などにより異なる。)とアクセスもしやすい場所です。

犬山市に酒蔵は何軒ある?

その昔、犬山市は城下町として栄えていたこともあり、地域には約10軒ほどの酒蔵があったそうです。

現在では、下記3軒の酒蔵が現存しており、それぞれ伝統を守り続けています。

■小弓鶴酒造

創業嘉永元年(1848)。
日本酒の古酒に着眼し、創り出されたのが全量山田錦を使用した純米酒を20年以上熟成させた絶品古酒「琥珀酔」。
長期熟成酒ならではの、琥珀のような色、重厚な味、豊かな香りを楽しむことが出来ます。

また、ドイツ生まれ犬山育ちのクラフトビール「犬山ローレライ麦酒」もおすすめです。

【酒蔵詳細】
住所:愛知県犬山市大字羽黒字成海郷70
電話:0568-67-0033
アクセス:名鉄「羽黒駅」から徒歩15分
サイト:http://www.koyumitsuru.jp/

■和泉屋 小島醸造

慶長2年(1597)創業。尾張最古の銘酒である薬用酒「忍冬酒」を製造しています。
犬山城主が将軍家に献上しており、徳川家康も好んで飲んだと伝わっているほど歴史的に深い酒蔵です。
忍冬酒は、日本酒ではなくリキュール酒に分類されるため甘みがあり、香り豊かで口当たりがまろやかなのが特徴です。
冷やしたものをオンザロックで飲んだり、炭酸で割ってハイボール、冬はお湯割りなどにして飲むのもおすすめ。

【酒蔵詳細】
住所:愛知県犬山市犬山東古券633
電話:0568-61-0165
アクセス:名鉄「犬山駅」西口から徒歩10分

■東洋自慢酒造

明治35年(1902)創業。東洋一の酒を醸す蔵を目指して命名されました。
名水100選に選ばれた木曽川中域の伏流水を仕込み水に、山田錦など厳選された酒造好適米を山廃仕込みという古来の手法で、じっくりと醸しています。
どんな料理にも合う調和のとれた味わいをお楽しみいただけます。

【酒蔵詳細】
住所:愛知県犬山市大字羽黒字前川原48-3
電話:0568-67-0001
アクセス:名鉄「羽黒駅」から徒歩15分

山廃仕込純米酒「風流宴船」をレビュー

今回、私がご紹介したいのが東洋自慢酒造の山廃仕込純米酒「風流宴船」です。

読み方は「ふうりゅううたげぶね」。なんとも洒落た名前の純米酒ですね。
ボトルには不織布袋が包まれていて丁寧な仕事ぶりを感じさせられます。

不織布風呂を開封してみると、ラベルには、

「天下の清流木曽川は日本ライン下りの船旅
 日本最古の歴史を誇る犬山城
 山と川と古城の街犬山
 古き佳き日の面影を湖水に移す明治村
 かがり火は水面をてらし」

と犬山の情緒を表した詩が書かれています。

こちらは風流宴船のスペック詳細となります。

蔵元東洋自慢酒造
地域愛知県
原材料米(国産)、米麹(国産)
使用米山田錦
精米歩合70%
アルコール度16%
日本酒度-1
内容量720ml

ご覧のとおり全量山田錦を使用した贅沢な純米酒となっています。
精米歩合70%という点も純米酒好きな私にとってはポイントが高いです!

キャップはあまり見ることのないプラスチック製のスクリューキャップ。

それでは、肝心の味わいについてご紹介していきましょう。

こちらは酒器に注いだ状態です。私は冷でいただきました。
写真では分かりにくいですが、純米酒ならではの風味を堪能できるよう過剰な濾過をしていないため、黄金色がかった色合いとなっています。見るからに美味しそうな日本酒です!

味わいは、山廃仕込みならではの濃醇で旨口といった印象で、口に含んだ時にお米の香りと旨味が口の中に一気に広がっていき、余韻で酸味を感じられます。
日本酒度マイナス1と記されている通り、キリっとした飲み口ではなく、ほんのり甘みを感じられる純米酒です。
吟醸酒のようなフルーティなー芳香はなく、お米本来の香りと旨味をじっくり楽しめる、正に純米を表した一本だと思います。
いかの塩辛やホタルイカの沖漬けなどと合わせたらお酒の味が引き立って非常に美味しかったです!

東洋自慢酒造の日本酒はどこで買える?

この風流宴船と出会い、東洋自慢酒造の他の日本酒も気になってネットで検索してみたのですが、掲載されているホームページにアクセスしても繋がらずオンラインでの販売等も見当たりませんでした。

まさか廃業してしまったのだろうか…??
と心配になり直接酒蔵へ電話をかけてみると、営業はしているみたいでした。

詳しいことは分かりませんが、「風流宴船」含め東洋自慢酒造のお酒は、以前はオンラインショップでの販売もしていたそうなのですが、現在はホームページと共に閉鎖されており、酒蔵や取扱店舗のみでの販売となっているようです。

もう二度と手にすることが出来ない幻のお酒になってしまうんじゃないかと心配しましましたが、とりあえず現地に赴けば購入出来そうなので一安心です。

東洋自慢酒造の商品について気になる方は、是非、蔵元へお問い合わせください。
【酒蔵詳細】
住所:愛知県犬山市大字羽黒字前川原48-3
電話:0568-67-0001
アクセス:名鉄「羽黒駅」から徒歩15分

また、城下町にある犬山特産品館でも販売しておりますので観光がてらに一度足を運んでみてはいかがでしょうか?
ちなみに知り合いは↑の特産品館で購入してくれたそうです。

山廃仕込とは?

ところで、日本酒を選ぶ際に「山廃仕込」という文字を目にする機会があると思います。
今回ご紹介した「風流宴船」も山廃仕込で醸された純米酒です。

日本酒を造る工程で「生酛(きもと)」という言葉がありますが、山廃を知るにはまずこの生酛を知らなければなりません。

生酛とは、簡単に表すと「自然の力を活用した昔ながらの日本酒の造り方」です。
その歴史は、江戸時代から明治時代中盤頃まで約400年も遡ります。

お酒の造り方に「酛づくり」という工程があります。
酛(もと)は酒母(しゅぼ)とも呼ばれ、優良な清酒酵母を大量に育てて、次の発酵工程もろみでの発酵を促進する役割をします。正に日本酒を生み、そして育てる母のような存在です。
この酒母造りに際して、重要なカギとなってくるのが「乳酸」です。
お酒造りは開放状態で行われているので、様々な雑菌が入り込む可能性が十分にあります。
雑菌は酸性に対して弱いという特性があり、排除するには乳酸菌を獲得する必要があるのです。

酒母造りには、「生酛系酒母」「速醸系酒母」に大きく分けられます。

まず、「生酛系酒母」とは、日本酒造りに必要な乳酸を得るために、自然の力で乳酸菌を一から育てるの特徴です。
自然にはたくさんの微生物がいて、常にサバイバルが行われています。そのサバイバルを通して強い乳酸菌をうまく取り込み、育てるのが「生酛」なのです。
微生物と共存し、自然の力で育てられた生酛の日本酒はとてもパワフルで複雑な味わいを提供してくれます。
この特徴がお酒のコクを生み、濃醇な味わいと言われる由縁なのです。

一方、「速醸系酒母」とは、自然に乳酸を育てる生酛とは違い、「人工乳酸」を最初に添加する方法です。
こちらは初めから乳酸が存在している状態なので微生物との共存がなく、クリアでシンプルな風合いの日本酒になります。
速醸は、1910年(明治43年)に新しく出来た造り方で、それ以来今の日本酒造りの主流となりました。

生酛が日本酒造りの母体となっていることが理解できたところで、山廃の輪郭が見えてきます。

生酛と呼ぶためには、生酛系酒母を造ることと、その前に行う「山卸(やまおろし)」という作業が必須です。
「山卸」とは、酒母を作るタンクにいれる蒸米を、あらかじめ櫂(かい)と呼ばれる棒を使ってすり潰す作業のことです。
蒸し米・麹・仕込み水を混ぜたものを小分けし、手で混ぜて仕込む手酛という作業から入れると、長ければ丸1日、2~3時間おきに米をかき混ぜるなかなかの重労働です。

山廃仕込み(やまはいじこみ)」と言うのは略した言い方で、正式には「山卸廃止酛仕込み(やまおろしはいしもとじこみ)」です。
この正式名称から分かる通り、山廃仕込みとは、生酛の山卸作業を廃止して仕込む工程のことを指します。

山廃仕込みは、「生酛系酒母」から造られた生酛造りの派生であり、同じく乳酸菌を一から育成する流れをたどっています。つまり、生酛ならではの複雑な味わいや香味も引き継いでいると言えます。

なんとなく山廃仕込みの意味が分かってきたと思いますが、丁寧な仕込みの山卸を廃止してしまったら日本酒造りが成り立つのだろうか?という疑問にたどり着きます。
その答えは簡単で、手間暇かけてお米を溶かしていく山卸の作業は、麹が代わりにやってくれるのです。
麹の力には、お米のデンプンを糖に変える働きがあります。その糖に酵母がはたらきかけてアルコール発酵を促し、日本酒が出来上がっていくというわけです。

生酛の歴史や山廃仕込みの由来などを知ると、今後の日本酒の見方や味わい方、価値観なども変わってきてより一層日本酒を楽しくいただくことが出来ると思います。
酒蔵ごとに特性のある生酛造りや山廃仕込みの選んで、酒母で育てられたお酒の物語を感じてみてはいかがでしょうか?

国宝「犬山城」

ここからは、犬山市の魅力についてご紹介していきたいと思います。
まずは、犬山市の象徴でもある国宝「犬山城」から。

犬山城は、日本最古の木造天守閣を持つお城であり、姫路城(兵庫県)、松本城(長野県)、彦根城(滋賀県)、松江城(島根県)と同じく国宝に指定されている大変貴重なお城です。

それほど規模の大きくない天守閣ではありますが、日本最古のお城だけあって佇まいは気品に溢れていて、城下町や木曽川沿いから見える犬山城は、国宝の名に恥じない悠然とした姿をしています。


また、天守閣からは広大な濃尾平野をはじめ、北側には岐阜城、南側には小牧山城を見ることが出来るなど360度の景色は圧巻の一言です。かつて天守閣からの眺めを見た織田信長に感動したと言わしめたのも納得ができます。
天守からの眺めだけではなく、犬山城と桜や紅葉など四季折々の景色とのコラボも楽しめますので是非足を運んでみてください!

それでは、犬山城の歴史について触れていきたいと思います。

■築城

・天文6年(1537)
織田信長の叔父、織田信康によって木之下城より城郭を移して築いたといわれています。
現在残っている天守の2階部分までが織田信康の時代に建造されたものです。
木曽川沿いの小高い山の上に建てられた「後堅固(うしろけんご)の城」で、中山道と木曽街道に通じ、木曽川による交易、政治、経済の要衝として、戦国時代を通じて重要な拠点となりました。

ちなみに後堅固(うしろけんご)とは、読んで字の如く「お城の後ろが堅牢で崩れない」ということ。
犬山城の北側(後ろ)は、ご覧の通り木曽川が流れており、さらに断崖絶壁の崖となっているため攻略が困難であることは一目瞭然で、
この自然の立地が天然の要塞となり「後堅固」と呼ばれる由縁となったのです。
また、後堅固だけではなく城下町と一体になった「総構え」の構造になっていたためより一層侵攻が困難だったとされています。

■歴代城主と歴史

・天文16年(1547)
織田信秀による美濃への出兵「稲葉山城攻め」に出陣した信康が死去すると、信康の子である織田信清が城主となります。
ところが、織田信清と織田信長が対立したため攻められ、信長によって追放されます。
その後、織田信長の家臣であり乳兄弟でもある池田恒興が入城しました。

・天正10年(1582)
1582年、本能寺の変により織田信長が死亡すると、犬山城の城主は織田信長の次男、織田信雄の配下である中川定成が務めます。
ところが織田信長亡き後の世は、織田家の後継者争いで揺れていました。

そんな折、1584年、天下人の座を狙いに羽柴秀吉と徳川家康・織田信雄が対立して「小牧・長久手の戦い」が勃発。
犬山城は徳川家康・織田信雄側の拠点となりました。

しかし、かつての城主であった池田恒興が織田方から羽柴方に寝返ると、伊勢に出陣中だった中川定成の留守中に木曽川から犬山城に侵入して城を奪還。
犬山城には羽柴秀吉が入城しました。
以後、小牧山城に陣を構えた徳川家康とにらみあいが続きましたが、両者の間で和が結ばれ、犬山城は織田信雄に返還されました。
城主は織田信雄の近臣土方雄良が任じられます。

※犬山には当時、他にも羽黒城と楽田城の2つの城がありました。
どちらも小牧・長久手の戦いの際に激しい合戦場(羽黒城周辺)になったり、羽柴秀吉の本陣(楽田城)となるなど犬山は歴史の重要地点となっていたのです。

・慶長5年(1600)
その後、犬山城主はめまぐるしく変わりましたが、慶長5年(1600)、天下分け目の関ヶ原の戦いで徳川軍が勝利をおさめると、徳川家康の四男松平忠吉の筆頭家老小笠原吉次が犬山城主になりました。

・元和3年(1617)
関ヶ原の戦い、大坂冬の陣・夏の陣を経て太平の世の中になった江戸時代、1617年に徳川家の重臣成瀬正成が犬山城を拝領します。以後明治維新まで成瀬家が代々犬山城の城主を務めました。
成瀬正成は小牧・長久手の戦いで手柄を絶てた人物で、尾張(現在の愛知県)の政務を担当していました。

・明治4年(1871)
明治維新後、廃藩置県が行われ藩主が住む城はすべて廃城とされました。櫓や城門といった天守以外の重要な構造物が取り壊され、犬山城は愛知県の所有になります。

・明治24年(1891)
マグニチュード8.4の「濃尾大地震」によって天守が半壊するという大きな被害にあいました。
そこで、同28年に修理を条件として県から旧藩主の成瀬家に譲与されることに。これにより、犬山城は日本で唯一の個人所有のお城となりました。
被害にあった天守は、成瀬家と犬山町民が義援金を募り、無事修復されました。

・昭和10年
国宝に指定。昭和27年規則改正にともない国宝に再指定されました。昭和40年(1965)解体修理完了。
全国唯一の個人所有の城として保存されてきましたが、平成16年(2004)、「財団法人犬山城白帝文庫」の所有となって現在にいたっています。

※犬山には、お城だけではなく犬山城の東にある庭園「有楽苑」のちゃ茶室「如庵」も国宝に指定されており、一つの町に2つも国宝があるのは非常に珍しいことなのです。

別名「白帝城」

ところで、姫路城に「白鷺城」、彦根城に「金亀城」と別名があるように、犬山城にも別名があります。
それが「白帝城(はくていじょう)」です。

では、白帝城と呼ばれている由来はどこから来ているのでしょうか?
三国志に興味がある方はピンと来たかもしれないですね!

これは、木曽川沿いの小高い山の上にある天守の佇まいを、中国・長江流域の丘上にある白帝城を詠った李白の詩「早發白帝城」(つとに白帝城を発す)にちなんでいると伝えられます。

その現代文がこちら。

『朝早く白帝城を発つ
早朝美しい朝焼けの雲間にある白帝城に別れを告げ
千里のかなたにある江陵にたった一日で戻る
長江の両岸からは猿の声が途切れることなく
船は軽々と幾重にも重なる山を通り抜けた』

※モデルとなった中国の白帝城は、蜀の建国者劉備が夷陵の戦いで呉に敗れ、逃れた地として有名です。

この李白の詩になぞって白帝城と名付けた人物が、江戸時代の儒学者・荻生徂徠(おぎゅうそらい)といわれています。
彼は江戸時代の儒学者で、独学で初め朱子学を学んでいたが、のちに儒学を説いたとされます。
優れた理論家であり、徳川綱吉の側近・柳沢吉保や徳川吉宗の政治的にな助言者として重用されました。

荻生徂徠は、木曽川沿いの小高い山の上にある犬山城の佇まいを『早朝美しい朝焼けの雲間にある白帝城』に重ね合わせて名付けたのでしょうか?

この白帝城という名称は、現代では犬山市民にとって馴染みが深く、公園や施設などに「白帝」の名が付けられているほどです。

ここまで犬山城の歴史を紹介してきましたが、想像以上に重要な歴史に関わってきたことが分かります。
これらを踏まえて犬山城を訪れると感じ方や見方が一層魅力的に変わって面白いのかなぁと思います。

【犬山城案内情報】
所在地:犬山市犬山北古券65-2
電話:0568-61-1711
交通案内:名鉄「犬山遊園駅」西口より徒歩約15分
営業時間:9:00-17:00(入場は16:30まで)
入場料:大人550円、小・中学生110円
定休日:12/29-31
サイト:https://inuyama-castle.jp/

過去と現代が調和した城下町の魅力

続いては、お城とセットで楽しみたい城下町をご紹介いたします。

犬山城下町は犬山城の創建に伴い、もともとあった町を整備して作られました。
商人や職人の同業者を近くに住まわせて、町の発展を促したとされ、鍛冶屋町・魚屋町などの町名に名残が見られます。また、町の中央部に町人町を置き、それを囲むように侍町を配置したほか、城下町の外周を木戸や堀、土塁等で取り囲む総構えの城下町として守りを固めていました。
現在も江戸時代と変わらない町割り(町の区画)がそのまま残り、まるでタイムスリップしたかのように江戸から昭和までの歴史的な建造物が立ち並びます。

現在の城下町は観光地として栄えており、当時の建物を活かした趣のあるカフェやお土産屋さん、雑貨屋さんなどの景観が非常にマッチしていて、城下町入り口から奥に見える犬山城まで吸い寄せられるように散策が出来ます。
特に食べ歩きに特化していて、五平餅や田楽などの郷土料理から最新のグルメの露店が多く、歴史と現代を楽しみながら観光を満喫できるのも魅力的です。

また、着物のレンタル店もあり、多くの観光客が着物を着て散策をしています。

私も以前着物をレンタルして城下町を練り歩きました。ちなみにこちらは犬山城のふもとにある三光稲荷神社です。美しい朱色の鳥居が連なっていてとても神秘的な印象です。
三光稲荷神社は、かわいらしいハートの絵馬も有名で多くの女性客で賑わっています。

城下町の見どころで欠かせないのが何といっても江戸時代から続く犬山祭です。

犬山祭は、寛永12年(1635)に始まる針綱神社の祭礼で、毎年桜の咲く4月の第1土日曜に行われます。
この祭りは国の重要無形民俗文化財に指定されています。
愛知県の有形民俗文化財に指定されている3層の車山13輌が城下町に繰り出し、笛や太鼓に合わせてからくり人形を披露します。
重さ3トン超の車山を、男達が豪快に持ち上げて方向転換する「どんでん」は大迫力で、この日の城下町は一気に活気づきます。
各車山が城下に集結し、「犬山城」、「車山」、「桜」この三つが重なった三位一体の景色は、言葉が出ないほどお見事です。

夜は、各車山に365個もの提灯がともされ、昼とは違ったまさに豪華絢爛な表情を見せてくれ、こちらも必見です。

この車山は、犬山では「やま」と言い習われていて、曳山の形態では「屋台」に属し、さらに人形を有することから「人形屋台」に類別することができ、三層式の屋台の中では、起源がもっとも古いものと言われています。

このように各町内に車山の蔵が建てられており、三層式もの車山を格納するのですから蔵の規模も大きく、歴史ある趣も相まって圧倒されます。
それぞれの町内によって蔵の外観も異なり、蔵を見に行くだけでも十分に価値があります。

犬山には、他にも明治村やリトルワールド、モンキーパークなどまだまだご紹介しきれない場所がたくさんなのですが、まずは歴史の軌跡を感じられる犬山城と城下町だけでも是非一度足を運んでみてください。

まとめ

ここまで長々と犬山の地酒と魅力について綴ってきましたが、魅力は伝わったでしょうか??
今回の記事をまとめますと、愛知県犬山市には、江戸や明治から続く酒蔵が3軒現存しており、その中の東洋自慢酒造の山廃仕込み純米酒「風流宴船」をご紹介させていただきました。
「風流宴船」は、お米本来の旨味と香りを楽しめる濃醇で旨口の純米です。
また、山廃仕込みとは、昔ながらの自然の力を活用した日本酒造り「生酛」の派生であり、乳酸菌を一から育てているためパワフルで複雑な味わいの日本酒に仕上がります。

犬山城は、別名「白帝城」と例えられように、木曽川の小高い山に建てられている日本最古の木造天守閣をもつお城です。
城主が目まぐるしく変わっており、天下の覇権を争う「小牧・長久手の戦い」を経験するなど歴史が刻まれ、昭和10年と27年に国宝に認定されました。
天守からは雄大な自然を360度見渡せて、かの織田信長には感動したと言わしめたほど素晴らしい景色を堪能できます。

城下町は、現在でも江戸時代に反映していた当時の区画や建造物が残っており、現代と過去が調和されたエリアになっています。
カフェや出店などのグルメが豊富で、食べ歩きしながら奥に見える犬山城を目指して散策することが可能です。
桜の咲く春には、犬山祭という国の重要無形民俗文化財に指定されたお祭りが開催され、愛知県の有形民俗文化財に指定されている3層の車山13輌が城下町に繰り出し、笛や太鼓に合わせてからくり人形を披露します。
それぞれの町内には車山を格納する蔵があり、それだけ見るのも十分に楽しめます。

愛知県犬山市は、名古屋駅より電車で30分ほどのアクセスしやすい場所ですので、興味のある方は是非訪れてみてください。

善波おすすめのお酒

・ポートアスケイグ8年

ピートが際立つヤングアイラシングルモルト

ポートアスケイグはアイラ島の北岸に位置し、島を訪れる人々を迎える玄関口として知られる港町の名を冠したアイラシングルモルトウイスキーです。各レンジに使われる原酒は蒸溜所が異なり、それぞれの蒸溜所のキャラクターを維持するためにノンフィルター・ノンカラーリングでボトリングしているので、初めてアイラモルトを楽しむ方にも様々な個性を楽しむことができオススメです。また、多くの知識を持った愛好家の方にはどの蒸溜所かという「謎」を紐解くという楽しみもあるアイラシングルモルトです。

アイラモルトらしい海岸にいるような塩気を伴ったスモークをメインに、爽やかなフレッシュレモン、モルティーな甘さが広がります。味はライム、ピートスモーク、蜂蜜、リコリスで、塩キャラメルの程よい塩味が加わり、フィニッシュに黒コショウ、岩塩を伴った旨みのあるピートスモークが再び現れて全体を心地よく包み込みます。

容量700ml
アルコール度数43%

・福島 名倉山 純米吟醸 ANANAS 720ml

【名倉山 ANANAS】
アナナスとは、フランス語でパイナップルの事。

原料米には福島県産酒造好適米「夢の香」と「福乃香」を使用し、フルーティーな甘みとジューシーな旨みが調和したきれいでまとまりのある酒質に!
キンッキンに冷やしてお楽しみください♪

原料米夢の香・福乃香
地域福島
精米歩合55%
日本酒度-3.5
酸度1.5
アルコール度数15度

・グレンモーレンジィ バレルセレクト パロ・コルタド

限定商品「グレンモーレンジィ バレルセレクト パロ コルタド」は、選び抜かれた希少な樽だけを熟成樽として使用した少量生産のシングルモルト・スコッチウイスキーです。
好評を博したバレル セレクト シリーズである「グレンモーレンジィ マラガ・カスクフィニッシュ」、「グレンモーレンジィ コニャック・カスクフィニッシュ」(ともに日本未発売)に続く第3弾であり、バレル セレクト シリーズを日本で展開するのは今回が初めてです。

このたび展開する「グレンモーレンジィ バレルセレクト パロ コルタド」 は、グレンモーレンジィ史上としては初めてとなる希少なパロ コルタドシェリーの樽で追加熟成させ完成した12年熟成のウイスキーです。
パロ コルタドは、フィノやアモンティリャードを目指していたシェリーが製造過程で産膜酵母である「フロール」が機能せず、オロロソとして酸化をはじめ、自然偶発的にできた希少なタイプのシェリーです。最高蒸留・製造責任者のビル・ラムズデン博士は、入手困難なこの樽を調達し、滑らかで柔らかい8年熟成のウイスキーを詰め込みました。その樽の奥深くで4年間熟成させた結果、ビル博士が夢見た豊かなエレガンスが生まれました。

ダークプラムの深みとミルクチョコレート、ブラジルナッツ、甘いスパイスの香りが絡み合い、独特の複雑さとグレンモーレンジィのエレガントで繊細なウイスキーの世界と素晴らしくマッチします。

容量700ml
アルコール度46%

・KWV ケープ・ヌーヴォー 赤 CAPE NOUVEAU 2023

【ケープ・ヌーヴォ 赤 2023】
南アフリカ特有のピノタージュ種を使用しています。新鮮なレッドチェリー、かすかな黒スグリの香り。
タンニンはやわらかでみずみずしい果実の味わい。
上品なフィニッシュの2023年ヴィンテージ最初のワインです。
少し冷やしてもまた美味しくいただけます。

【KWV“Ko-operatieve Wijnbouwers Vereniging Van Zuid-Afrika Beperkt”南アフリカブドウ栽培協同組合】
KWVは南アフリカのワインやブランデーの最大級の輸出者として業界のスポークスマンであり、指導者であり、そして生産やマーケティングの先駆者の役割を担っており、南アフリカ産業のリーディングカンパニーとして大きな役割を果たしています。
主な輸出先はイギリス、オランダ、ドイツ、ベルギー、カナダ、アメリカ、日本などを含めた100カ国以上にのぼります。

KWVは、イギリスの飲料専門誌「ドリンクス・インターナショナル」にて、2023年「THE WORLD’S MOST ADMIRED WINE BRANDS ~世界で最も賞賛に値するワインブランド38位、アフリカ&中東エリア1位~」に評価されました。

産地南アフリカ
品種ピノタージュ主体
味わいミディアムボディ

・バッキンガムパレス ドライジン

英国王室公認のドライジン 数量限定入荷!
~バッキンガム宮殿の庭園で採れたボタニカルを使用したジン~

バッキンガム宮殿の庭園で手摘みされたレモンバーベナ、サンザシの実、ベイリーフ、マルベリーリーフなどを含む12種類のボタニカルを使用し、スモールバッチでつくられるドライジンです。イギリス王室の故エリザベス女王(エリザベスII世)もこのジンをリリースするにあたり、実際にテイスティングされたそうです。

香りはシトラスをメインにハーバルなアロマが広がり、柔らかな甘味と共にジュニパーとシトラスがきれいに広がります。ボトルのパッケージはこのジンに使用されているボタニカルが描かれたデザインになっています。

原産国イギリス
容量700ml
アルコール度42%

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粋凛華

浅草出身の外国育ち。日本酒の美味しさに魅せられ、少しでも魅力を発信出来ていければと思います。趣味のガラス細工をしながら育児に奮闘中です♪

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